アトピー性皮膚炎
ケース1
痩せ型の30歳女性が、アトピー性皮膚炎のご相談にみえました。
もともと中学生の頃にアトピー性皮膚炎と診断され、一年間ステロイド軟膏を塗っていたそうです。
今年になって9月頃より肘や膝のあたりが何となく痒くなってきて、10月に入ると朝起きたときに体中掻き壊したあとが出るようになったとのこと。
仕事が9月頃に職場の配置換えが行われ、以後忙しい状態が続いている。
精神的には非常にイライラしやすく、帰宅後はブラジャーをはずした痕やビキニラインが真っ赤になる激しい痒みに襲われるようになった。
入浴後や就寝中にはこの痒みが一層ひどくなり朝起きると引っ掻いた傷が多く残るようになった。
仕事中には痒いことはあるが、帰宅後の痒みに比べると症状は軽い。
普段から便秘がちで緊張しやすい。
普段からのぼせがあり、首筋・肩こりがひどい。
汗は普段からあまりかかない。
口内炎ができやすい。
昼間は汗はかかないが、夜に寝汗をかいていることがよくある。
痒みのある部分は乾燥して赤く、その他の皮膚の部分も全体的に乾燥傾向が見られる。
皮膚が全体的に乾燥傾向であることや痒みのある場所が乾燥して汁がでないこと、皮膚の色が赤みが強いことから血液が皮膚を潤せなくなっており、局部の皮膚や血管が熱(炎症)をもっていると考え、また精神的な興奮が強く、のぼせたり、自宅に戻って落ち着くと汗腺が開く為に一層かゆみが増すということ、また交感神経興奮により腸の蠕動運動が止まり、便秘気味で首筋や肩こりが強いということから総合的に判断して2種類の漢方薬を使いました。
(2週間分で約9000円くらい)
2週間後に来店された時、症状がかなり治まっていたので量を少し減らして同じように服用されることになりました。
皮膚病の場合には季節や環境にかなり左右されることが多いので、現在も服用を続けていますが、体調の方はかなり安定してきております。
ケース2
ぽっちゃり型の26歳の女性が、お肌のトラブルでご相談にこられました。
新婚1年目で4キロ太り、皮膚はブヨブヨしている感じで、普段から顔は油紙で油を拭く状態で時間に関係なく全身がムズムズ痒くなる。
オリモノも多く、黄色く粘る感じで陰部も痒くなることが多い。
帰宅の遅いご主人と夜遅く夕食食べ、味付けの濃い油ものを食べている。
小便は濃い黄色。
皮膚全体は赤みが強いわけではないですが、この皮膚の痒みは体の中の排泄しきれない熱によっておこります。
血液が濃いために味の濃いものをどうしても食べたくなるという傾向からその熱を利尿解毒法という体の中の熱を小便に出すものを使いました。
(14日分で4900円)
2週間後に来店して頂き、様子を伺うと痒みが落ち着いてきて小便の色も薄くなってきているとのこと。
オリモノの色が薄くなり、痒みも少なくなってきているとのこと。
本人に油物や味の濃いものを出来るだけ避けて酸味のものを多く食べるようにお伝えしました。
最終的には14日分をまた同じように服用され、その後服用回数を減らしながら日常の食べ物の改善をして頂き3ヶ月間で服用を一応止めました。
その後6ヶ月後にまたご来店された折、必要に応じて飲むのでということで、漢方薬を購入されました。
このように同じ皮膚にトラブルをもった人でも使う漢方薬が違うということをこれを見た方にはわかって頂きたく、2つのケースを掲載させて頂きました。
愛徳堂薬局