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掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症は、自己免疫疾患が疑われる慢性病のひとつです。
慢性病は自己治癒力や免疫力の低下、或いは自己を攻撃してしまう免疫錯乱により起こると考えられます。
中国医学では慢性化して治りにくい病気は五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうち腎の虚弱によるとしています。
腎は泌尿器生殖器、脳下垂体ー副腎を中心としたホルモン系、免疫系まで多くの働きを担っています。
また骨や骨髄を養っているとしています。
一方、手掌や足蹠(手のひらや足の裏)を含む皮膚は皮膚呼吸しているので、呼吸器の「肺」の一部としています。
アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患は中医学でいう「肺」の器官(鼻・のど・気管・気管支・肺胞・皮膚)に出現しやすいのです。
皮膚の中でも角質化した部分の手のひらや足の裏は体の中の熱の放散部分でもあり、発汗しやすく逆に乾燥もしやすいと言えます。
掌蹠膿疱症はこの部分に水泡と角質化が起こり、さらに軟骨や骨を侵す傾向があり、かつ慢性化しやすい病気です。
これまでを統合して考えると、治療法は肺と腎の強化を根本に、局所の熱感や炎症を冷ます方法が採られます。
ちまたでは、ビオチンなるビタミンHが良いと言われていますが、ビオチン欠乏と皮膚の炎症の関係はあっても、摂取して効果をあげるには長時間かかり難しいようです。
ステロイド療法も対処療法であって根治治療とはいきません。
アレルギーや免疫疾患の治療には養生も大切です。和食を中心に動物性脂肪や砂糖の取りすぎを控え、アルコールや香辛料も出来るだけ控えて、睡眠時間を7、8時間はとるようにして、ストレスをためすぎないようにしてください。
慢性疾患は時間はかかるのですが、じっくり取り組めば完治かそれに非常に近い状態まで持っていけると思います。
吉祥寺東西薬局
Tags: しょうせきのうほうしょう, 掌蹠膿疱症