術後の両足首に湿疹
痩せ型の74歳、女性が、両足首の湿疹で何か塗り薬はないかと言うことで来店されました。
皮膚科の先生からステロイドの軟膏を処方されたが「神経質にならないでとにかくこれをつけなさい」と、理由もなく薬をだされて納得がいかないので漢方の塗り薬を求めに来たという。
患部を見ると、両足首の一部に暗紅色の湿疹で乾燥しており、痒みは夜に多少ある程度(暗紅色で点在)。
実は、左膝の人工関節手術を平成14年10月に、右膝も平成15年10月にしており、その術後から足の湿疹が出来だしたとのこと。
平成14年以前は、夫の看病で長い間一生懸命に尽くしてきて、今思うとフッと気が抜けた頃から色々と体に症状が出てきたそうです。
膝の痛みは看病後に現れ、膝の骨が変形してしまった。
リウマチ反応はマイナス。
手術は2回とも成功したが、リハビリには自力で歩けるようになるのに通常の人の倍の時間がかかったそうです。
現在は膝に関しては問題ないそうです(杖は使っています)。
不快な症状としては、時々胃の入り口の閉まりが悪く吐きそうになる。
耳が遠くなり、肩こりがあり、血液検査では血糖値がすれすれ、コレステロール値が高めであるが薬は飲んでいない。
目の乾燥が強い。
体が疲れやすい。
中国医学的な観点からは、もともと血液の不足と循環不良の悪さと交感神経興奮状態が複合的に絡み膝の骨の変形を起こしたと考えられ、年齢的には腎の消耗と気力の不足から肝という自律神経系と、腎と言うホルモン系のバランスを崩し、手術により一層の血行不良を来たしたと考えられます。
軟膏を買いに来られましたが、本人も単なる湿疹ではないと感じ、皮膚は内臓の鏡であることを理解して頂き、14日分のお薬で意見の一致をみたので出しました(1万5000円くらい)。
非常に印象深い方でしたので後日結果を報告したいと思います。
八王子東西薬局