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鼻炎・後鼻漏

 

やや肥満体型の42歳、男性がご来店されました。
 
職業は会社員さん(デスクワーク)です。
 
20年以上も、鼻炎・後鼻漏に悩まされていました。
 
子供の頃からアレルギー性鼻炎があり、耳鼻科で抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤を処方され服用。
 
服用中は多少眠くはなるも、症状が軽減されていた。
 
しかし季節の変わり目には、これらの方法でもよくならず、耳鼻科で2~3日間隔で鼻の洗浄を行ってもらう状態が続いた。
 
就職後に環境の変化、飲酒、喫煙等が原因で症状悪化。
 
次第に鼻水が喉と鼻の付け根あたりに溜まるようになり(後鼻漏)、風邪でもないのに痰のからみが多くなる。
 
普段から片方の鼻はつまり気味、鼻水は黄色く、粘性を帯び、多量にでる。
 
(特に起床時~午前中にかけて酷い)。
 
入浴、運動、食事中などで一時的に軽減するが、身体が冷えたり、翌日には同じ症状にもどってしまう。
 
夏は多少症状が軽減するが、秋あたりから春頃まで症状が悪化し毎年繰り返す。
 
特別他の自覚症状は無い、とのことでしたが、就職してから常に水分を取る習慣がついた事、食事のムラがあったり、油もの、夜食が多く偏食傾向があり、舌苔が白く厚い(時には舌苔が黄色くなる時もある)、頬や鼻の周りのニキビや口内炎が出来やすい等、かなり胃腸に負担がかかっていると思われました。
 
又排便は、毎日あるがスッキリせず、時に粘り気のある便や軟便になる時があるなど。
 
鼻炎・後鼻漏の改善を希望されてのご来店でしたが、症状が現れている部分は「鼻」にあたりますが、症状を引き起こしている原因は「胃腸機能低下と余分な水分の停滞」にあると考え、鼻粘膜の炎症を抑える事と余分な水分を対外に出す事から始めました。
 
水分摂取量が多く、偏食傾向があるので出来るだけ減らす方向で実践して頂きました。
 
約一ヶ月で症状の軽減が見られ、以前のような辛さは無くなって来ましたが、舌苔が白く厚い状態、喉に痰が落ちる症状が同じなので、そのまま継続して頂きました。
 
二ヶ月程で徐々に痰の落ち方が減り、痰のからみも減るようになり、日常生活ではあまり気にならない所まできました。
 
(金額的には三ヶ月少々で約3.9万円)。
 
現在は胃腸機能を高める漢方薬を中心に体質改善の目的で服用して頂いております。
 
(1ヶ月約1万円)
 
症状は落ち着いていますが、辛い物の食べ過ぎや飲酒で、一時悪化する事も考えられるので「その時は一時的に漢方薬に変えますよ」とお話しています。
 
今回のケースのように、一年中同じ症状ではないが毎年繰り返す症状の場合には、表面的な症状が軽減しても根本的な部分が改善されていない事があると再発する事もありますので注意が必要です。

 
 

bud.gif保元堂薬局  町田店bud.gif