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蕁麻疹

 

色白ぽっちゃり型の、46歳の女性が来店されました。
 
出産後に、体質が変わったのか、蕁麻疹が出始めために長い間、病院で抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を服用していました。
 
しかし、最近ではこれらの薬を服用しても治まらなくなってきたと、ご相談にみえました。
 
20代前半くらいまでは健康だったとのこと。
 
よくお話を伺ってみると、冷え症・肩こり・頭痛・浮腫み・疲れやすい、といった症状が頻繁で、春になると花粉症になる。
 
肌も敏感で化粧品などにもかぶれやすい。
 
まぶたも腫れやすく、平熱は35.5℃しかない。
 
基本的には冷え症なので普段は温かいものを飲むようにしている。
 
体を温めると痒くなるので、お風呂はぬるめのシャワーで済ませている。
 
体を動かすことは避けるように生活を送っている。
 
このような生活と症状を抑えるだけの薬を長期間服用していたために体の新陳代謝もかなり低下している。
 
この場合には、症状を抑えながら改善していくことは難しく、体を温めて新陳代謝をよくしていくと症状が出てきます。
 
そのことをよく説明して、なるべく痒みを出し切って体質改善をすることを目標に対処していきました。
 
具体的には、自宅で物作りをする仕事なので痒みが強いと仕事にならないのでそれ以外の時間帯で一日一回は痒くなる時間を逆に作って頂き、体を温めて発汗作用のある漢方薬を服用して頂き、更に熱めのお風呂に入ってかゆみを出し切り、今度は逆に冷たいシャワーを浴びて痒みを鎮めてあがります。
 
そして痒みを和らげる漢方薬を服用していただき、その後もまだ痒みが治まらない場合に今まで使っていた痒み止めを服用して頂きま
す。
 
こうすると効かなくなっていた対処療法もまた効くようになってきます。
 
最初はかなり辛かったようですが、一週間で蕁麻疹は出なくなり、痒みもまったく消えました。
 
それと平行して体質改善に気を補う漢方薬と血を補う漢方薬を一日二回服用して頂きました。
 
3週間で、浮腫みもすっかり取れて4キロ痩せました。
 
基礎体温も36℃代に上がりました。
 
ちよっと荒療治的なところもありますが、人によって出来ない場合もあると思います。
 
金額的には急性の痒みの漢方薬に約1万円くらい、体質改善に1.5万円くらいでしょうか。
 
我慢できない痒みから開放されるのにこのぐらいの費用でした。
 
この後も、体質改善のために気と血を補う漢方薬を少しずつ服用して、現在も定期的に服用されているものもありますがそれは予後の予防の意味があるために本人のペースで飲み終わるとご来店されます。

 
 

bud.gif象山堂薬局bud.gif